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タワー


この間ラヂオを聴いておりますとタワー評論家なる御仁が出ておられました。

100のタワーというのですか塔というのですかに登られてのご意見本を書かれて上梓されたそうでございます。

タワーは高いモノを指す言葉だそうでございまして、高いビルヂングの事もタワーと言うのだそうでございます。
ですから高層ビルヂング内のパニック映画に「タワーリングインフェルノ」などというタイトルが付くようでございます。

我が国では裾広がりの電波塔こそがタワーだと譲らない人が居るのだそうでございますで、「タワーリングインフェルノ」のタワーはタワーでは無いとも言われておるそうでございます。

元来高所恐怖症な私めには無縁の世界の話を聞いておったのでございます。

京都タワーの話も出まして関東のお方なのでしょう、あれはなかなかいいタワーだなんてなご意見が出ました折りには苦笑してしまったのでございます。

神戸のポートタワーは鼓を長く伸ばしたような形をしておりまして裾広がりで襟広がりとでも言いますか、中手が狭くなっておりますので頭がでかいデザインですなんてな話が出たのでございます。

司会進行役の松尾貴史氏があれは不思議な体験をするタワーだとお続けになりますと言うと、私めの高所恐怖症に至った経緯を思い出したのでございます。

普通上を見上げますと先っぽほど細くなるのが建物でございます。
ポートタワーに近づいて行きますというと、同じ幅ですっくと建つビルヂングでさえ上が狭く見えるものですが、途中から上が広がって見えるので頭の方が圧し掛かるように見えるので怖いタワーだと言うのでございます。

私め実はそのポートタワーに登ってからというものの高所恐怖症になったのでございます。

子供の頃でしょう。
学校に上がっていたのかどうかさえ定かではありませんが、周りに建物が無い港に建っているポートタワーを見ながら親に連れられて近づいて行ったのでしょう。

まさに上半分が倒れるように見えたと感じたように思い出したのです。

エレベーターから降りた展望台の窓際に出ますと頭の方が下より太いものですから足下はえぐられたように感じた記憶が蘇ったのでございます。

そして倒れる様に感じて半ばパニックに陥っていた記憶が蘇ったのです。
「大人の人は気づかないだろうけれど、ボクは倒れつつあることを知っているのだぞ」と思ったのでしょう。
足は震える、背中は塔の中心に近い壁にぴったりくっつけて離れられない、倒れつつあるので倒れる後ろ側に回らなければ死んでしまうと本気で思っていたことを思い出したのでございます。

ポートタワーを降りてから先は高所恐怖症と一心同体てな言い方は変ではございますが、怖いと思うもなにも、ただただ怖いだけに支配されるようになったのでございます。

東京のオーディオショーかなにかでラックスマンさんが会場とは別に専用試聴ブースをサンシャイン60の三十数階に設けられていたのでございます。
高所恐怖症だという自覚はあるのではございますが、大枚叩いてお江戸までやって来たのでなんとしても聴いてみようと思いもするのでございます。
普通のビルヂングの上で催されるビアガーデンも30分ほどで自分を言い聞かせて我慢できるようになりますので、なるたけ気にせず「大丈夫、大丈夫」と念じて足元だけを見てエレベーターに乗り込むことにしたのでございます。

乗り口フロアと降りたフロアは共柄の分厚い絨毯が引かれ、同じような内装デザインでしたのでエレベーターに乗ったところにまた降りただけだと自分を騙しまして、「高いところに来てはいない、低いところに居る」のだといい聞かせて試聴ブースに向かったのでございます。

エレベーターフロアから試聴ブースに移動して目にしてしまったのが、全面ガラスで眼下に普通のビルヂングが遥か下に見える廊下でした。

一緒に行った方が私めの顔を覗いてびっくりして言ったのでございます。

「大丈夫か?顔が真っ青やで!」

ポートタワーとサンシャイン60で感じた恐怖は思い出すだけで今も寒気を感じるのでございます。

おかげさまでお化け、物の怪の類いは気色悪いとは思いますが、高いところと比べればどうもないものの部類になったのでございます。
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