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MODEL5Xシリーズのパワーアンプ

真空管シングルアンプは出力真空管一本で音楽信号をスピーカーに送るA級動作アンプとなります。一本ですからシングルと呼ばれています。
真空管プッシュプルアンプは出力真空管二本あるいは2ユニットで鳴らしますからA級動作だけでなく音楽信号を半分ずつ受け持たせて増幅するB級動作アンプにすることでパワーを稼ぐことが出来ます。

半導体プッシュプルアンプはシングルエンドプッシュプル(SEPP)アンプと呼ばれるものですが通常の真空管プッシュプルアンプはダブルエンドプッシュプル(DEPP)アンプといいます。
ひとつの出力トランスに電源とつながるところが1ヵ所、真空管につながるところが2ヶ所あるDEPPアンプはシングルアンプと比べて出力増だけでなく、ハムノイズの低減や出力トランスの小型化が容易にできます。

MODEL12はSEPP回路を採用して出力トランスに直流重畳せず、EL-34の三極管接続動作でシングルアンプの2倍のパワーを得ていますが、他社のDEPPパワーアンプを耳にするとハムノイズと一緒に音楽信号の打ち消しもしているのではと思うことが良くあります。

一方真空管シングルアンプには低音域と中高音域の音質差があるように感じていました。
SEPPのMODEL12にはそのような傾向は見られないので、出力トランスの直流重畳が問題なのかもしれないと思い込んでいましたが、グラウンドへの関与がシングルアンプの方がより大きい事に気づきました。

グラウンド干渉を避けるためにはバランスライン伝送が有利であるのと同じくプッシュプルアンプの動作はグラウンドの影響が目立たなく、シングルアンプの動作はグラウンドとの相関が目立つために低音域が干渉を受け易いのです。

グラウンド干渉の無いデュアルモノーラルアンプとしてアイデア満載?のシングルアンプを組み上げたところデュアルコアD/Aコンバータ同様の新しいオーディオの地平を見る音質にたどり着きました。

MODEL5Xシリーズとして試作したアンプの左右チャンネルのグラウンドを試しにつなぐとありがちなオーディオっぽい空間の無い表現になる事がわかります。

思い込みから抜け出すことでより良い状況になることは色々な場面で遭遇しますが、常識だと思ってしまうとその中に検証されていない思い込みがあることに今回のアンプ試作でも気づかされました。

オーディオに限らずこの世の中いろいろな事件があります。思い込みを排除できればその数も減るでしょうが、頭から信じ込んでいるために事件になってしまっている様にも思うのです。
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