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「MODEL52」開発記

MODEL52正面


テクノクラフトオーディオデザインの真空管パワーアンプにはシングルエンドプッシュプル=SEPPアンプ「MODEL12」と「MODEL57」に採用したシングルアンプしかありませんでした。

市販されている真空管パワーアンプの多くが真空管ダブルエンドプッシュプル=DEPPアンプであり、出力管のバリエーションで商品展開を図る真空管アンプビジネスモデルに則っている中で真空管プッシュプルアンプをリリースしなかったのは音質的にまったく納得できるものに仕上がらなかったためです。

大出力真空管アンプと言えばプッシュプルアンプと言うのが常識ですが、DEPP回路には欠陥があるように思います。
どれほど試作を繰り返しても「MODEL12」との音質差が埋まりません。
出力トランスの中点に電圧を掛けて二本の出力管にシーソーのような動作をさせるDEPPはどうにも微細なニュアンスに欠ける音調になってしまいます。
繊細な表現よりも力感に頼っている感じが拭えず、どう贔屓目にみても我慢できるレベルのものにしかならないのです。
DEPPの出自はトーキー映画や屋外拡声装置であり、大容量コンデンサーの無かった時代に高出力とハム音打ち消しを旨として開発されたものです。
ためにハム音だけでなく音楽信号の微妙なニュアンスの打ち消しを伴っているのです。

開発目的に沿ったものと考えれば当然の帰結ですが、家庭にプッシュプルアンプを持ち込んでおられる方が多いのも事実です。
そこでDEPPアンプの改良策を止めてアンプ部と電源部を一体化して音質を確保した回路「MODEL5X」モジュール2機を巧みに組み合わてプッシュプル出力並みのパワーが得られるシングルクロスプッシュプル=SCPP回路の開発に至りました。
このアイデアが出るまでの閉塞感はしばらく忘れられないほどのレベルに達していました。
諦めていれば「MODEL52」は完成しなかったのです。

シングルアンプの音質がプッシュプルアンプ並に得られるSCPPアンプは新しい真空管オーディオを切り開きます。

出力トランスの試作やトップカバーデザインの変更などに加え、当初納品された板金の寸法が図面と板厚分違っていたりして予定よりひと月半リリースが遅れてしまいましたがやっと完成しました。

是非ご試聴ください。

空間描写と生々しい音質はこれまでのオーディオアンプでは手に入らなかったものです。
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