「グレードアップ」

 聴き疲れする循環ノイズを抱えるステレオアンプは「音色」の好みや雑誌の批評で選ばれても生き生きとは鳴らないためにいつの間にか電源が落とされ見向きもされなくなります。
そこで見切りをつければ財布が傷まないのですが、その結果を自分のオーディオアンプの選択が悪いと認めるのは男のプライドが許さんのですな。女の方なんぞご自分に責任などあまりお感じにならんので、音がイマイチであろうとなかろうと所詮そんなもんと受け入れるか、勧めた店員が無能だから仕方ないと諦めてしまわれます。
男は自分で製品を調べてあげて、聴いて決めた手前部屋に並べたアンプがイマイチなんてことは受け入れられないので、スピーカーやプレーヤーにその原因を押し付けて「グレードアップ」と称する買い替えをしないとどうも収まりが悪くなるようです。

 スピーカーなど早ければ箱から出して繋いだ瞬間に失敗したと気づきますが、相談に行ってもエイジングとやらが足りないんだよと諭されたりします。諭していただいても音質は良くなるわけではありませんので、やはり聴き疲れして思ったように鳴らないので我慢ならないとなります。
循環ノイズがアンプに発生している事実は変わらんわけですからどんなスピーカーをお繋ぎいただいても同じ結果なんですが、今度はスピーカーの選択に際しての男のプライドが上手く鳴らない原因をプレーヤーに押し付けることに至るわけです。

 CDプレーヤーなんぞは元から左右のグラウンド干渉を抱えていますから元あった機器より一桁多いお足を出して買い替えても結果はあまり変わらんわけでして、元に戻ってまたアンプの「グレードアップ」を図ることになります。
弊社以外のどんなアンプをお選び頂いても結果は全く同じですからぐるぐると同じようなことを繰り返しますと、スピーカーではなく財布あるいは家人から「音」が出たりいたしますが、経済効果だけは発揮いたしますのでこれはこれで良いと思わなくてはいけないなと思うのでございます。

「RNS」

「MODEL57」は音楽が生き生きと鳴ります。

グラウンドに干渉ノイズがないためですが、グラウンドノイズは測れません。
測定器のグラウンドとアンプのグラウンドをつないでアンプの諸特性を測るのですが、アンプのグラウンドのノイズを計ることは測定器のプローブをグラウンドにショートすることに他ならないからです。

グラウンドのノイズは測れなくても少し電気を学んだ方には容易に理解できます。
回路のサーキットパターンや配線材には僅かにしろ抵抗分があります。
抵抗に電気が流れると電流に応じた電圧が発生します。
グラウンドには音楽信号が流れているために音楽信号に応じた電圧が僅かに発生しているのです。

「MODEL57」はステレオプリメインアンプでありながら左右のチャンネルが絶縁されているピュアモノーラルアンプ
ですからグラウンドに発生している音楽信号が左右のグラウンドで混ざり合うことはありません。
退屈なサウンド再生機にならないのはこのような理由があるのでございます。

音楽が生き生きと鳴る素晴らしさはアンプグラウンドの左右分離だけでなく、「RNS」=リターンノイズスプリ
ッターというオーディオアブソーバーが搭載されて電源部のグラウンドとも干渉がないのがもう一つの理由となっております。

アンプ回路の抵抗分により発生する僅かな音楽信号は電源部のグラウンドに戻るとそこを基準とする電源電位を変化させてしまいます。
もっと電気を学んだ方は電源部のグラウンドインピーダンスは低いから変化は吸収される筈だとなりますが、
1台1台のアンプの電源グラウンドインピーダンスがすべてゼロになるなんてのは錯覚ですから、言わばすべ
てのアンプの電源は音楽信号に変調されておる訳です。
変調された電圧を供給されるアンプはその変調を受けながらグラウンドに音楽信号を発生させるという二重の
悪循環に陥ることになります。
次の瞬間には三重、四重、五重と重なり音楽信号とは無縁のグラウンドノイズ由来の循環ノイズがアンプと電源部を巡るために動作だけでなく出力にもグラウンドノイズを重畳ことになります。
出力は信号出力とグラウンドとのセットですから「RNS」のないオーディオ機器の出力はすべてグラウンドノイズを含んでいるのです。

超伝導物質の配線材であれば電気抵抗がゼロになると聞きますが、逆に言えばどんな配線材にも抵抗分がある
ことを示しています。すべてのオーディオ機器はグラウンドノイズ由来の循環ノイズを抱えていますが、オーディオアブソーバー「RNS」を用いるとアンプ回路と電源回路を巡るノイズの緩衝材となるために循環ノイズの悪循環を抑えてくれるのです。

オーディオアブソーバーの無いアンプはパンクしたタイヤで走っているようなものです。悪路の振動を乗り手
に伝えながら走っていては長く乗り続けられません。
「MODEL57」をはじめテクノクラフトオーディオデザインの製品が長いリスニング時間であっても五月蝿くなく、聴き疲れしないのは左右チャンネル間のグラウンド干渉の排除のみならずオーディオアブソーバー「RNS」を搭載しているからなのでございます。

バランスシングルアンプ

MODEL57のまま高出力にして欲しいとのご依頼をお客さまからいただきました。

MODEL57を2台使っていただき、左右のチャンネルに各1台を配してモノーラル使いなら倍出力になりますとの提案をさせていただきました。
1台のMODEL57の左右チャンネルを正相動作のホットチャンネルと逆相動作のコールドチャンネルにして出力トランスでのブリッジ接続するモノーラル使いとしていただくことになります。
各アンプの動作はシングルアンプのままですからバランスシングルアンプと名付けましたが、一般的な呼び方では違うものを指すのかも知れません。

MODEL57は入力トランスを配していますから片チャンネルの逆相ドライブが簡単にできます。
回路図だけを見ると一見入力トランス反転プッシュプルアンプのようですが、プッシュプルトランスのような出力トランスでの打ち消し作用がありません。
元々左右チャンネルが完全分離のグラウンドアイソレーションアンプですから、正相、逆相アンプとしても互いに干渉せずにスピーカーを駆動できます。
まずはMODEL57のまま使っていただけるように片側チャンネルの逆相動作が出来る所作を織り込んでの納品をさせていただきました。
倍出力の必要性を感じずにお使いになられるようであればそのままMODEL57としてお使いいただけるのでございます。

なかなか良いアイデアを搭載したアンプであると自画自賛しておるのです。
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