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MODEL57 その3

アンプ回路の配線は出来るだけ短く繋いだ方が良いというのはまことに正しいことです。
巷では雑誌の付録に付いていた小さなデジタルICアンプが良い音がすると騒がしいようですが、ICアンプは回路の長さが無いのと同じくらい極端に短いので当然かもしれないなと思うのでございます。
あそこまで小さくするとアンプ回路内のグラウンド電位差がほとんど発生しないとも考えられるのです。
真空管アンプの配線はICアンプ内と比べると桁違いに長いためグラウンド電位差は大きなものになります。
グラウンド電位差のあるところに音楽信号を入れますとグラウンド側にも音楽信号が現れ、左右チャンネルのグラウンドが共通のステレオアンプでは左右の音楽信号が混ざり合い平面的で濁った表現になることは以前から述べている通りです。
アンプとアンプを動作させる電源のグラウンドにもそれぞれに音楽信号は現れますから、混ざり合うとやはり平面的で濁った表現になりますが左右のグラウンドのようには分離できないのです。電源グラウンドとアンプグラウンドの分離とはすなわち電源スイッチを切ることを意味するからです。

MODEL57には電源グラウンドとアンプ回路グラウンドに発生する音楽信号が混ざらないようにするノイズスプリッターが配されています。
ノイズスプリッターはグラウンド電位差を緩和して、グラウンドノイズの発生を抑えるオーディオアブソーバーとして働きますから、アンプからみた電源がアンプの理想型になり、電源からみたアンプが電源の理想型になるのです。

このオーディオアブソーバーもまたMODEL57の音質を決定づけているのでございましてリターンノイズスプリッターと銘打っております。
グラウンドノイズスプリッターと同じように働きますが、音楽信号に直接働くのではなくアンプ回路内にあって電源グラウンドの電位差による悪影響を緩和するオーディオアブソーバーとして働きますからリターンノイズスプリッターと称してみたのでございます。

MODEL57はピュアデュアルモノーラルという利点だけでなく「MODEL57 その1」や「MODEL57 その2」で述べた回路やオーディオアブソーバーといった独創的技術満載の作品なのでございます。
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MODEL57 その2

MODEL57の話の続きでございます。
真空管はグリッドが支点になったシーソーのようにプレートとカソードは互いの逆相信号が出る仕組みになっております。
EL34のプレート側はカソード側と異なり高い電圧がかかり、出力トランスとつながって音楽信号が発生しております。そこに12AX7のSRPP回路のプレートをつないで電源としますと、音楽信号が重畳されておることになります。
すると12AX7のカソードにはプレートと逆相信号が出ますから、カソードと直結されているEL34のグリッドには我がプレートと逆相の信号が入ってきます。
EL34から見ると自分がプレートに発生している信号を自分のグリッドに信号を入れていることになるわけです。
信号がグリッドに入るとプレート側により大きな逆相信号を発生させるのが真空管の働きなのですが、実際はグリッドと言うバルブを開け閉めしてプレート側の量の減り加減を調整しているようなものですから、沢山貯まるとバルブが緩んで流れ落ちてしまい、流れ落ちてしまうとバルブが閉まってまた貯まるという自分の動作を自分が規制する形の増幅しない動作回路になってしまいます。
増幅しないのではなんの為の真空管なのだ?となりますが、こう言った100%の帰還が掛かった増幅しない回路は出力インピーダンスが下がるという恩恵が得られるのがミソなのです。
インピーダンスが下がると駆動力が強くなりますから高インピーダンス動作の真空管アンプの弱点がなくなり音質の向上を図れることになるのです。
MODEL57が一般的なシングルアンプの音ではないのは部品を選び抜いた結果でもありますが、回路自体が音質に寄与しているのです。
高増幅させて大きなフィードバックをかけて裸の回路のアラを目立たせなくするという手法ではなく、良質なものを少ない増幅で生み出す手法をとっているのがMODEL57なのでございます。

その1で「SRPP回路なら半分の電位が出てくる」と言ったではないかと気付いたあなたはもの覚えが良い方であります。
さらに直結回路ならカソード電位をさらに+15Vも上げなくてはならずEL34のプレート/カソード間電圧が半分以下になってしまい出力が2~3Wにしかならないではないかとなりますが、そこは上手くやって7W出るようにして部品点数を少なくしておるのがMODEL57なのでございます。

MODEL57 その1

MODEL57はEL34を出力管に採用しています。
細身で丈の高い佇まいが好きなのですが、思い起こすと最初の自作真空管アンプに使ったのがEL34でした。
初段はFETの2SK30か2SK68だったように思います。EL34のカソードに配した抵抗に発生する電圧をFETのドレインにかけていました。
FETのSRPP回路はドレインに掛かる電圧の半分の電位で信号が出ます。EL34シングルアンプの自己バイアス電圧が-15Vだとすると倍の-30Vになるようにカソード抵抗値を2倍にしてやります。カソード電圧を30Vにまで上げるとカソード/グリッド間電圧は-30Vとなります。完全にブレーキが掛かったようになりグリッドに音楽信号を入れても上手く増幅しません。
そこでカソードに発生した30VをFETのSRPPに掛けるとほぼ15Vが出ますから、EL34のグリッドに直結してやると-30V+15V=-15Vのカソード/グリッド間電圧となります。するとちょうど良いバイアス値がEL34のグリッドに掛かるのでございます。
簡単にロフチンホワイト風前段直結の無調整シングルアンプの出来上がりと言うわけです。
万一バイアスが浅くなるとカソード抵抗に発生する電圧が高くなり、FETのSRPP回路の中点電圧も上がりますからグリッドに掛かるバイアスが深くなりカソード電位を下げるように働くのでオートバランスバイアスと言った真空管アンプになるのです。
FETのゲートは入力コンデンサーが要らない上にEL34のグリッドにも結合コンデンサーが要らないと言う誠にシンプルな直結真空管アンプになるのでございます。

考えて見ればMODEL57はFETを真空管12AX7に置き換えて、EL34のカソードからの給電をプレートからの給電としたようなものだと最近気が付きました。
FETと同じように真空管もカソードから電圧を貰えれば良かったのでしょうが、真空管では電圧が低過ぎて上手く働きません。
電圧の高いプレート側から頂くことにしてEL34のグリッドを前段の12AX7と直結にして結合コンデンサーを不要としたように見えるのでございます。

解説テキスト

トップページにある解説テキストを書き直しました。

わかる人にはわかるが、わからない人にはわからないと言われ続けてきましたので、言いたい事を半分にしてわかってくださる方が倍増するように試みました。
結果的に言いたい事を減らす事でより伝わるのだとまたまた学んだ次第でございます。
思い込んでいる音色の再生に一喜一憂せずに目の前に演奏が再現されている様子を味わっていただきたいと思っておりましたが、そこだけを声高に叫んではいけないなと反省しました。

実際のクラシックの素晴しい演奏でオーディオマニアが低域と高域の伸びが無くて残念な演奏会だったと言ったとか言わなかったとかの話を聴くにつれ何を期待するのかしないのかで評価というものは逆転するのだと考えさせられましたが、テキストに限らず発信する側と受ける側の認識には隔たりがあるのでしょう。

演奏会の雰囲気やライブの熱気こそが再生されてこそオーディオの楽しみだと擬似ステレオの音色マニアにわかっていただけるように少し引いて良い結果を招くようにと思い直した今日この頃でございます。

デジタルステレオのフォーマット

デジタルオーディオ信号をアナログ化する時、左右のグラウンドを分離できる唯一の方法がデュアルコアD/Aコンバータです。
左右のグラウンドを共用にしてしまうと自然界には無いクロストークが発生するために最良のスピーカーでさえも平面的な鳴り方からは逃れられないのです。
この不自然な鳴り方をスペックの向上とサウンドの尖鋭化で言葉は悪いのですが、ごまかしているだけですの新しいものほど陳腐化しております。

デュアルコアD/Aコンバータはデジタル/PCが主流になるこれからのオーディオに無くてはならない技術です。
デュアルコア以外のデジタルオーディオはステレオとは名ばかりのモノーラル×1.5という不自然なフォーマットで復調しているのです。
モノーラルは1つの信号に対して1つのアースです。乾電池のプラス側の配線だけでは電気が流れないようにマイナス側に戻らなければならないのですが、増幅回路も信号側だけでなくアース側が繋がっていなくてはなりません。
モノーラルは1つの信号と1つのアースで成り立つ1組の電気回路ですから、ステレオは2組の電気回路でなければなりません。しかし実際のステレオは1つのアースを2つの信号の戻り道としています。
ステレオ機器はL/R2本のラインケーブルで繋ぐために多くの方々がステレオはモノーラルの2倍の情報だと思われているようですが、実はラインケーブルの外側は2本共通なのでL/Rどちらかの外側が断線していても問題無く聞こえます。2倍の情報ではなく1.5倍の情報なのです。
そのようなフォーマットでのハイビットやハイサンプリングのスペックを謳ったり、サウンドを云々していては音楽性豊かな再生など夢のまた夢のです。

人の耳は左右に2つありますが片耳の2倍の情報を集めるためではなくて2つでこそ出来る空間認知をするために2つあるのでございます。
本当のステレオのフォーマットは左右の2組の信号を再生してリスナーに演奏空間を感じさせてくれるものなのです。
1.5組のステレオフォーマットは不自然な形であり耳の働きとは異質な働きを誘うので演奏空間ではなくサウンドや音色に一喜一憂する「マニア」を作るのに好都合ではあるようではございます。彼らをお商売にされておる方には便利なものですが、音楽的側面はほとんど無いと見ております。
デュアルコアD/Aコンバータはデジタル音源からアースを左右分離した2組のアナログ信号を作り上げる本当のデジタルステレオフォーマットのためのものです。
オーディオは演奏空間を再現するための道具ですので1.5倍/1.5組のステレオフォーマット音で納得しては音楽を聴く事は生涯かなわないと思うのでございます。

クロストーク

歪み率や周波数特性などアンプを測る項目はいくつかありますが、ステレオアンプ特有の測定項目にクロストークがあるのです。
モノーラルアンプにはありませんし、自然界の音にも当然ありません。ステレオアンプだけにあるのが、クロストークなのです。
クロストークは漏話と訳され、ステレオアンプの一方のチャンネルだけに信号をいれて、もう片方のチャンネルに電源やグラウンドを介して漏れ出てくる信号の値を指し示しておるのです。
この数値が悪いと音質劣化が甚だしいためにできるだけ低い値であることを求められております、よそ様は十分に低い値を確保しているとされてはおりますが自然界やモノーラルアンプはゼロですので比べるべくも無い数字を挙げているのでございます。
ゼロにすることなくリリースされているほとんどのステレオアンプは不自然なものを内包していながらもよりリアルだのナチュラルだのと言っておるので、現実や自然に申し訳ないなと思うのです。

アンプだけでなく最新のネットワークオーディオデジタル機器も左右チャンネルのグラウンドが共有と言う不自然な電気的な都合の上にハイスペックを搭載しているのでどの技術も砂上の楼閣のごとく短期間で瓦解するのは避けられないと思います。モノーラルアンプ時代からある真空管アンプが今も愛用されているのと好対照であるな‥‥などと思うのです。

1つのチャンネルに1つのグラウンドという当たり前の条件こそオーディオアンプの基礎なのです。
そして当たり前の基礎に立脚するオーディオ機器だけが未来を切り開くのです。
5.1や7.1チャンネルはともかくピュアオーディオを掲げる側はデュアルコアDACとデュアルモノーラルアンプで研鑽しなければならんとゼロクロストークオーディオ機器を作り続けている小生は思うのでございます。

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